講演会のご案内「教師の不適切指導からどう 子どもたちを守るか」

NPO 法人子どものオンブズにいがた2023年度第1回講演会

講師

川上 康則 氏
杉並区立済美養護学校主任教諭

1974年、東京都生まれ。公認心理師、臨床発達心理士、特別支援教育士

スー パーバイザー。障害のある子どもたちに対する教育実践を積むとともに、小中学校等からの相談にも応じている。

主な著書に「教室マルトリートメント」(東洋館出版社、2022年)   

共著に「一人一人違う子どもたちに『伝わる』学級づくりを本気で考える」 

(明治図書出版、2023年)などがある。

東京からZOOMを用いたオンライン講演をしていただきます。

日時

2023年11月19日(日)

13:30分~15:30(開場午後1時)  

会場

新潟市市民活動支援センター研修室

新潟市中央区西堀前通六番町894-1 西堀6番館ビル3階

(地図)

会場ではプロジェクターを用いて講演を映し出します。

ネット環境が無い方、市民活動センターにお近い方はこちらにご参加ください。

定員

会場参加:15名
オンライン参加 : 30名

参加費

無料

参加方法

申込は下記のアドレスにメールでお申し込みください。

インターネットが使えない環境である場合に限りお電話でも申込ができます。

お電話の場合担当者の都合により電話の繋がりにくい場合がありますがご了承ください。

件名に講演会参加としてお名前、電話番号をお知らせ願います。

その際、会場参加か自宅にての参加かをお知らせください。

事前配布資料がありました際には、会場参加の方には当日会場にお渡しいたしますが、自宅参加の方につきましてはメ-ルにて送らせていただきます。

  • 電話:代表電話 025-201-8265 (担当者へ転送されます)

講演会参加申し込みと述べ、氏名、住所、電話番号、オンライン参加か会場参加かをお知らせください。

メールで申し込みを頂戴しましたら、確認次第、こちらより受付したことを連絡するメールをお返しします。また、オンライン参加の方には講演会前日までにZOOMのアドレスをメールでお伝えします。

チラシ

繰り返される「不適切指導」

 昨年 12 月 13 日、新聞報道(新潟日報、2022 年 12 月 14 日)によれば、新潟市内の私立明訓中 学校で起きた、いじめ誤認訴訟の第1回口頭弁論が開催された。

いじめに加担していなかったにもかかわらず、加害者にされ、30分以上にわたって別室で担
任から追及された、当時中学2年生の受けた精神的苦痛に対する慰謝料請求の裁判である。

 2017 年3月の出来事であるが、それから5年が経過しての裁判である。当該の中学生は、すで に大学2年生になっている。冤罪にもかかわらず、それが判明した後も、謝罪することもなく、 翌日も「制止しなかったのは加害者同然」と「不適切指導」を続けた担任、学年主任の対応に深 く傷つけられた少年とその保護者の、学校側の対応に対する怒りと屈辱、無念さを晴らすための、 5年越しの訴訟とも思える。教師の「不適切指導」が与える、生徒の精神的苦痛の深さをあらた めて感じさせられる。

 学校側は、この訴えに対して、当時と同様、指導は「適切」であったと、全面から争うとのこ とである。教師の執拗な追及に対して、泣きながら否定していた生徒の苦痛を顧みることなく、 加害者でないことが判明した翌日も、謝罪することなく、厳しく指導した担任教師の対応が、ど のような観点から「適切」であったのか、全く理解しがたい。何を争うのか、今後の学校側の対 応が気になる。

 実は、この事件は、当時、保護者からの依頼で、私たち「子どものオンブズにいがた」が支援 を求められた事件でもある。保護者とともに、調整活動を行い、問題解決をはかる「子どものオ ンブズにいがた」が、保護者の依頼をうけて連名で学校側に話し合いを申し入れた。しかし、学 校側は私たちの話し合いへの参加を拒否し、保護者となら話し合うとの回答をしてきた。しかし、 その後も保護者から話し合いの要望が出されていたにもかかわらず、話し合いは一度も開かれて いない。

 報道はされていないが、1月16日に県庁記者クラブで、保護者と「指導死親の会」の共同代 表である大貫隆志さんによる記者会見が開催されている。そこでは、この事件の概要と問題性と ともに、「不適切指導」による生徒の人権侵害があとを絶たない現状が報告されている。と同時に、 その問題を訴えても誠実に対応しない学校側の問題性にも報道機関は注目していた。

 大貫隆志さんの息子さん(当時中学2年生)は、いまから 22 年前にお菓子を食べたことを1時 間半にわたって教師にとがめられ、その翌日に自死している。息子さんの死を無駄にしないため に、「指導死」という言葉をひろめて再発防止に取り組む活動を続けてきた方である。その方の同 席のもと開かれた記者会見の模様は、県内主要各社が参加して行われていたが、現在のところ詳 細を知ることができない。裁判が結審された際に報道されるにちがいないが、ぜひ、その時の報 道に注目してほしい。

 「不適切指導」の問題は、この事件だけでなく、新潟でもすでに 2012 年に県立高田高校3年 生が部活動の顧問からの指導後に自死した事件をめぐって問題になっている。この年は、大阪市 立(現府立)桜宮高校のバスケットボール部の男子生徒が、顧問からのたびかさなる暴言、体罰 を苦にして自死した年でもある。これを契機に、文部科学省も、体罰防止の取り組みを強化して、その後は体罰の発生件数も急減してきたのであるが、2020 年には、福岡市の私立博多高校で剣道 部の女子部員が顧問からの暴言、暴力を苦にして自死している。発生数は減少しても、依然とし てあとをたたないのが現実である。

 「不適切指導」というと、体罰が注目されがちであるが、部活だけでなく日常的な学校生活の
生徒指導でも繰り返されている。明訓中学の事件とほぼ同時期に発生した、福井県池田町の町立
池田中学2年生の男子生徒の自死事件では、宿題の未提出を執拗に叱責されたなど、日常的な副
担任の厳しい指導が自死の主因とされている。この事件は、稀なことであるが、調査委員会の報
告をうけて、教育長が謝罪している。

 体罰による自死の場合、事実確認が可能なので、学校側や教育委員会も事実が判明したうえで、 遺族への謝罪を行っているが、それ以外の日常的な生徒指導による自死の場合、学校側は指導の 「不適切さ」を率直に認めようとしない場合が多い。それがいっそう、遺族や被害生徒、その保 護者を苦しめることになる。

 大貫さんは、「学校の管理職が責任をもって指導死を防ごうという体制になっていない」(朝日 新聞、2022 年 11 月 21 日)と学校の管理体制の問題性を指摘している。明訓中学の事件もまさ にそのとおりで、校長が「不適切指導」をした教員を擁護している。一歩まちがえれば、大貫さ んの息子さんと同様に、屈辱のあまり自死しかねない状態であったにもかかわらずである。

 教師と生徒の関係性は、教え・教えられる一方的な関係である。そのため、生徒への共感・共 苦が欠落しかねない危うい関係でもある。他者のかかえる痛みや苦しみ、悲しみ、嬉しさに共感 する人権感覚を磨く以外に、危うい関係から抜け出す道はないといっても過言ではない。「不適切 指導」を防ぐためにさまざまな取り組みや研修が行われるようになっているが、まずは教師ひと りひとりが自身の人権感覚を磨くことが大事である。それができていれば、たとえ指導に行き過 ぎや過ちがあったとしても、被害生徒の心身の状況を感じとって、自ら指導を見直し、それを指 摘されたときに、誠意をもって対応(謝罪)して、傷ついた被害生徒やその保護者との関係を回 復することができるだろう。それを求めているのが、明訓中学事件の訴訟なのではないだろうか。

(山本 馨)

講演会のご案内「性差とジェンダーの多様性を考える」

2022年度第1回 NPO 法人子どものオンブズにいがた講演会

2月7日現在、会場参加申込みは定員に達しました。
恐れ入りますが、オンラインでの参加をご検討ください。

講師

LGBTs 啓発活動団体 PRIDE LINK代表 羽賀風真さん

羽賀風真さんは、体は 「女性」 ですが、自身の性別は 「男性」 と認識するトランスジェンダーです。 LGBTsに対しての認知を広げ、 当事者たちが生活しやすい街づ くりをするために、 2021年に啓発団体 「PRIDE LINK」 を 設立し、 当事者の支援をしています。 三条市に戸籍上同性カップルをパートナーとして認める制度の導 入を要請し、その第1号になりました。

開催日時

2034年 2月 26日(日) 13:30 ~ 15:30(開場 13:00)

会場

(地図)

新潟市市民活動支援センター研修室
新潟市中央区西堀前通六番町894-1 西堀6番館ビル3階

定員

会場参加:15名(定員になりました)
オンライン参加 : 30名

参加費

無料

参加方法

オンライン参加の場合

お名前、郵便番号、住所、電話番号を記し下記までメールください。

info@kodomo-onbuzu.org

お申込み後、5日以内に事務局より受付完了メールを送ります。

開催前日までにZOOM配信URLをお送りします。

開催当日の接続などに関するトラブルには対応し兼ねますので予めご了承ください。

会場参加の場合

お名前、郵便番号、住所、電話番号を記し下記までメールください。

info@kodomo-onbuzu.org

FAXでのお申し込み

お名前、郵便番号、住所、電話番号を記し下記までFAXを送信ください。

FAX: 025-525-5453

申込みは1月22日(日)から受付いたします。
どちらも定員になり次第、申し込みは締め切りとなります。

その他

自家用車でおいでの方は、 西堀地下駐車場をご利用ください。 (駐車券を持参ください。 無料駐車券をお渡しします。)
会場参加の方は新型コロナウィルス感染予防対策のためマスクの着用をお願いします。

チラシ

オモテ
ウラ