ごあいさつ

 

代表 山本 馨

このたび、NPO法人子どものオンブズにいがたを24名の個人会員と3団体の皆さまのご協力を得て立ち上げることができました。紙面をお借りして皆様に深く感謝を申し上げます。

現在、新潟はもちろんのこと、日本全国でさまざまな問題で悩む子どもたちが後を絶ちません。文部科学省の調査によれば、2011年度の「問題行動」調査では、いじめの認知件数は7万件を超え、学校内外の暴力発生件数は、小中高校あわせて6万件におよびます。一方、文部科学省の教職員処分状況調査によれば、体罰で懲戒処分等をうけた教職員数は、2010年度で357人となり、依然として学校現場では、学校教育法で禁止されている体罰により児童生徒が被害を受けている現状があります。
経済的な不況のつづくなかで、子育てに対する社会的支援を受けられないまま、孤立を強いられた家族において、実母・実父による子どもへの虐待も増え、児童相談所等に寄せられた虐待相談の件数は増加の一途をたどっています。さらに、学校に行きたくても行けない不登校の子どもたちは、2010年度調査では、小中学校で約12万人、高校では5万6千人に及んでいます。
悲しいことに、小中高校からの報告によれば、156人の子どもが自らの命を絶っている。どの子どもも、本来、一人ひとりがかけがえのない大切な存在として、安心して自分らしく生きる権利があります。安心して、自分らしく生きることのできる子どもの権利を保障するために、困難な状態におかれ、権利を侵害されている子ども、その保護者とともに、単なる相談を超えた、被害者ともに活動する人権救済の取組みが喫緊の課題となっています。

私たちは、これまで長い間、「子どもの人権・にいがたネットワーク」や「NPO法人ウイメンズサポートセンター」などの団体で、いじめや体罰、子どもの虐待などの問題解決に、被害者とともに取り組んできました。これまでの相談・調整活動の豊富な経験を生かして、このたび、今年4月からスタートさせた「子どものオンブズにいがた」のNPO法人化をはかることになりました。
法人化をめざす理由は、法人化によって学校をはじめとして予想される関係団体との調整が円滑にすすむことが期待されるからです。また、人権救済の活動を幅広く県民の皆様に周知でき、権利侵害をうけた子どもやその保護者等が相談、救済を求めやすくなると考えたからです。

人権侵害をうけた子どもやその保護者等のつらさや苦しさをしっかりと受け止めながら、あくまで被害者の立場にたった人権救済の活動を今後展開していきたいと考えておりますので、皆様方のいっそうのご理解、ご支援を賜りたくお願い申し上げる次第です。